Faraway 〜予告編〜
「あの人を追いかけていたかっただけなのに、いつの間にか私にとっても代わりのきかない大切なものになっていたの。たかがゲームなのに・・・」
「志穂がここまで速くなるとは正直予想以上だったけど、“たかがゲーム”じゃ済まされないモノがあるってこと、わかるだろ?」 (志穂&一志)
「タイムアタッカーは孤独だってお前はいつだって言うけど、俺は俺なりに築き上げたタイムがある。孤独な作業だってこと、俺がわかってないような言い方するなよ」
「お前が気づいてないだけだ! オレたちが三人で走り始めてからお前が孤独だったことがあるか!? 冗談も休み休み言え。あいつをこれ以上ないがしろにするな!」
(裕也&貴志)
「いつだって男なんて結局自分のことばっかり。ゲームだからって、あたしたちが本気出したらどこまで行けるのかなんて、マジメに考えないで見くびってるのよ!」
「確かにそんな考えしてたら、にっこり笑って抜いてやりたくなるよねぇ」 (奈津美&志穂)
「・・・わかりたかったよ、誰よりも・・・貴兄よりも。だからここまで一緒に走って来たのに・・・!」
「もうやめてくれ。俺は一志さんの領域は届かないんだ。いつまでたっても・・・」 (志穂&裕也)
「兄っていうよりは同じ男として、こんな相談を持ちかけるのもあいつに対して悪いかな、と思ったけどさ・・・」
「だからこそわかったんだろ? カズはカズなりに可愛い妹のことが心配だからな。彼らの微妙すぎるバランスが不安になっても仕方ないさ」(一志&渉)
「でもやめないんだろ? 俺が、何を言っても」
「行き着くところまで行ったらやめると思うけど、やっと見つけたの・・・頑張って何かを残せるってことが」 (裕也&志穂)
「きっとオレたちが見せてやるよ、理想のタイム、理想の走りってヤツを」
「ああ。俺たちで残すんだ。誰が見ても兄貴たちを越えてるって走りを・・・絶対に」
「うん。二人を見失わないように、私も追いかけるから」 (裕也&貴志&志穂)
称号なんていらない。
がんばった結果を、タイムという形で知りたかっただけ。
がんばった結果を、一番に知ってほしかっただけ。
たとえ道が途中で離れても。
走りきった後は、きっと・・・貴方のことを想う。
連載開始間近?
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